【ブラジル】「ウチナーンチュの日」サンパウロで祝宴 若者運営、立ち見も


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
アザ・ブランカを舞う伊集ジュリアナ琉舞練場と琉球民謡保存会ブラジル支部のメンバー=10月28日、ブラジル・サンパウロ市のブラジル沖縄県人会本部会館

 10月30日の「世界のウチナーンチュの日」を祝う「ウチナーンチュの日~次世代の宴~」が同28日、ブラジルのサンパウロ市内にあるブラジル沖縄県人会本部会館で開催された。実行委員会(新城盛博委員長)の主催で、ブラジル沖縄県人会(島袋栄喜会長)の若者が中心となって取り組まれた。当日は、大統領と知事の2次選挙で来場者が少ないのではないかと心配されていたが、約500人が来場し立ち見が出るほどだった。

 うたげのプログラムは2部構成で、幕開けの踊り手と地謡は元県費留学生が担った。琉球舞踊や三線、箏、空手など約20団体から100人余りが出演。沖縄の伝統音楽やブラジルで創作された音楽などが次々と披露された。伊集ジュリアナ琉舞練場と琉球民謡保存会ブラジル支部によるブラジル民謡「アザ・ブランカ」(白い翼)の演奏と振り付けは、ブラジルに定着した次世代の移民が両国の文化を取り入れて生み出した象徴とも思えるものだった。

 島袋県人会長は5月の実行委員会の初会合で、ウチナーンチュの日を祝う催しを若い世代に任せたいと説明した。しかし、実際に実行委員会が動きだしたのはブラジル移民110周年の記念行事が終わった後だった。読谷村2世の新城実行委員長(38)は「110周年で大変だったにもかかわらず、スポンサーの皆さまには快く、協力を頂いた」と語った。今回、サンパウロ州の奥地からフェイスブックなどSNSを通して協力する実行委員もいた。
(城間セルソ明秀通信員)

海の子を舞う伊集ジュリアナ琉舞練場の子どもたちと琉球民謡保存会ブラジル支部のメンバー