海外米基地、10年で247減 在日米軍は3減どまり 海兵隊、沖縄に集中


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 【ワシントン=座波幸代本紙特派員】10年前に761施設あった米国海外の米軍施設総数は3割以上減った一方で、在日米軍施設は3施設減にとどまっていることが26日までに分かった。米国防総省がまとめた2018米会計年度(17年10月~18年9月)基地構造報告書によると、海外の米軍施設数は45カ国、514施設で、2008年度の761施設より247施設減った。その中で海兵隊23施設のうち、少なくとも13施設が沖縄に集中している。海外の米軍基地が削減される中、沖縄の基地負担が改めて浮き彫りになった。

 米軍が海外に展開する基地は、1945年当時は2千施設以上に上ったが、ベトナム戦争終結や冷戦後は減少傾向にあった。米軍施設の効率的な運用を目的に、米国内外の余剰な基地の閉鎖再編が行われたほか、2015年には国防予算の大幅削減に伴い、国防総省は英国やドイツ、ベルギーなど欧州の米軍基地・施設を整理・統合する再編計画を公表している。

 18年度を国別に見ると、米軍施設数が最も多いのはドイツの194施設、次いで日本の121施設、韓国の83施設だった。10年前に比べてドイツは74施設減、韓国は4施設減だった。

 海外の米軍施設総数のうち、陸軍は202施設(08年度比125減)、空軍166施設(同93減)、海軍123施設(同26減)で、海兵隊は23施設(同3減)だった。

 海兵隊が米国外に展開する施設は、08年度は日本に24施設(うち沖縄県内15、キャンプ富士2、岩国2、非公表5)、韓国に1施設、ケニアに1施設だった。18年度は日本に22施設(県内13、富士1、岩国1、非公表7)、韓国1施設で、削減数は3施設にとどまり、大半が沖縄に集中する構図は変わらない。

 18年度報告書は「米連邦政府が不動産所有削減に重点を置く中、国防総省は2015年度基準値より施設面積を増やさないよう努めてきた」と説明している。