社会

「歴史理解で平和築く」 東アジアシンポ 朝鮮半島と沖縄主題

シンポジウム「東アジア情勢と沖縄」で発言するパネリスト=19日、那覇市泉崎の琉球新報社2階ギャラリー

 東アジア共同体研究所琉球・沖縄センターが主催するシンポジウム「東アジア情勢と沖縄」が19日、那覇市泉崎の琉球新報ギャラリーで開かれ、乗松聡子ピース・フィロソフィーセンター代表らが南北対立が続いてきた朝鮮半島の緊張緩和と沖縄の関係について議論した。

 乗松氏は居住するカナダで白人男性主義を乗り越えようとする取り組みや人権博物館を紹介し「事実を隠し、歴史を否定することは最も和解を遠ざける。国境やナショナリズムを乗り越えて一人一人の物語に目を向けることで乗り越えられる」と語った。南京大虐殺と沖縄戦を挙げ「大日本帝国の被害を受けたという点で沖縄は他の被害国と連帯関係にある。歴史を知ることが東アジアの平和を築くことにつながる」と述べた。

 宮古島市の自衛隊配備に反対する「てぃだぬふぁ島の子の平和な未来をつくる会」の石嶺香織共同代表は自衛隊配備を取り巻く現状を紹介し「沖縄全体の問題として自衛隊配備・強化の問題を考えていかなければならない。辺野古(新基地建設)だけを止めても沖縄全体の軍事化は止まらない」と訴えた。自衛隊の災害復興への貢献などが自衛隊批判をタブー視することにつながっているとし「実態を知る私たちが伝えなければならない」と語った。

 朝鮮半島で取材を続けるジャーナリストの太刀川正樹氏は「南北朝鮮の統一を喜ばないのは安倍政権だ。反対に北朝鮮と韓国からこれほど嫌われている政権も珍しい」と批判。「ドイツは国会で決議して正式にナチスがした行為を謝罪した。日本では戦前の侵略行為について謝罪が国会で決議された場合、天皇を否定することになるため、保守勢力は踏み切れない」と分析した。