辺野古埋め立て「反対」有権者4分の1超え確実 県民投票 玉城知事、首相と米国大統領に結果通知へ


この記事を書いた人 Avatar photo 宮城 久緒
米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設作業が進む米軍キャンプ・シュワブ沿岸部=23日午前10時13分、名護市辺野古(小型無人機で撮影)

 名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立ての賛否を問う県民投票が24日行われ、午後8時に締め切られた。

 琉球新報社が共同通信社、沖縄タイムス社と合同で実施した出口調査の集計結果や県が発表した投票率の推移などから、埋め立て「反対」の得票が県民投票条例で知事が「結果を尊重」し、首相と米国大統領への通知を義務付けた全投票資格者数(有権者数)の4分の1に当たる約29万票を上回ることが確実となった。

 県民投票に法的拘束力はないが、辺野古新基地建設を進める日米両政府が今後、民主主義の手段で示された県民の意思にどう対応するかが焦点となる。

 1996年に日米両政府が米軍普天間飛行場の返還に合意してから23年、県民は知事選など県内の主要選挙に加え、移設の賛否だけを直接問う県民投票で辺野古移設に反対する明確な意思を示した。

 今回の県民投票は、一橋大大学院生の元山仁士郎氏を代表とする「辺野古」県民投票の会が約9万3千筆の署名を集めて昨年9月、県に県民投票条例の直接請求を行った。県議会は昨年10月、条例案を可決したが、市議会で県民投票経費の予算案が否決された沖縄市や宜野湾市などの5市長が選択肢への不満を示すなどして予算の原案執行を拒否した。

 その後、全県実施の声に押された県議会が賛否2択から3択に改正した条例案を賛成多数で可決、5市長は実施に転じた。【琉球新報電子版】