【中部】出産直後の母親の心身のケアや育児をサポートする「産後ケア事業」が沖縄市とうるま市で1日から始まっている。出産から間もない母親のサポートを早期に行うことで、安心して子育てができる支援体制を確立することが狙い。両市は、産後の母親が医療機関で宿泊し、助産師など専門家のサポートを受ける「宿泊型」の支援を県内で初めて実施する。
産後ケア事業には「宿泊型」「デイサービス型(通所型)」「アウトリーチ型(訪問型)」の3形態があり、医療機関や子育ての支援機関と連携してサービスを提供する。家族からの援助が受けられず、育児に不安を抱える人が対象で、各自治体で負担額は異なる。
両市は、市内外の医療機関と連携し、4月から3形態全てのサービスが利用可能となった。通所型は3時間から半日、宿泊型は1泊2日の利用ができる。助産師などが母子の体調管理や相談、授乳方法の指導を行う。心身のバランスを崩しやすい産後初期に休養をとり、心のサポートをすることで産後うつの抑止や早期発見につなげる。
沖縄市の担当者は「産後の不調やサポートが必要とする方は気軽に相談してほしい」と話した。
県地域保健課によると、2市のほか、本部町が宿泊型と訪問型、浦添市が訪問型、久米島町が通所型と訪問型を2019年度中に実施する予定。那覇市と中城村は18年度から訪問型の事業を実施している。利用は各市町村の担当課での申し込みが必要となる。
(下地美夏子)