「大きくなったねえ」 新婚旅行中に早産で生まれた子が元主治医と再会


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沖縄を再び訪れ、医療を受けられたことに感謝する(左から)李詩縁さん、鄭吉倫さん、竣鴻ちゃんと再会を喜ぶ大城達男医師、宮城雅也母子センター長、古波津百子看護師=4日、南風原町の県立南部医療センター・こども医療センター

 2017年3月に台湾から沖縄への新婚旅行中、妊娠7カ月で出産した李詩縁(リーシヤン)さん(22)と夫の鄭吉倫(チェンチルン)さん(25)、鄭竣鴻(チュンホン)ちゃん(2)は4日、当時入院した沖縄県立南部医療センター・こども医療センター(南風原町)を訪れた。元主治医や台湾に同行した医師らと再会し「息子はわんぱくに育っている。命を助けてもらい、心から感謝します」と述べた。

 「大きくなったねえ」。母子センター長の宮城雅也医師は声を弾ませた。17年3月30日に884グラムで生まれた竣鴻ちゃんは、約2カ月間、同センターのNICU(新生児集中治療室)に入った。宮城医師は竣鴻ちゃんの台湾への搬送に同行しており「未熟児で生まれると発達が心配だけど、言葉も話してるし順調だね」と目を細めた。

 宮城医師によると、帰国時の体重は1600グラムほどで、航空会社と交渉の末に台湾行きの便への搭乗が認められた。「上空は空気が薄く、一時血液中の酸素量が下がった。心配したが、なんとか持ちこたえてくれた」と振り返った。主治医だった大城達男医師は「沖縄では言葉が通じず、両親は不安だったと思う。これからも順調に育ってほしい」と笑顔を見せた。