沖縄を代表するグルメと言えば…ステーキ!戦後、アメリカから持ち込まれ県民に 〈平成・沖縄生まれ「食」③〉


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ステーキハウス88の人気メニュー・テンダーロインステーキ200グラム

 アメリカンスタイルの「肉グルメ」として県民に親しまれているビーフステーキ。戦後に米国から持ち込まれて広まり、昭和から平成にかけて沖縄を代表するグルメになった。ここ数年は、人気再燃で新旧ブランドの出店ラッシュも起き、県外、海外に進出する動きも見られる。

 沖縄のステーキは、ボリュームたっぷりの赤身肉が特徴。戦後、米軍人らを相手に営業していた「Aサイン」の飲食店で出されていたものが県民にも浸透し、飲酒後に食べる「締めのステーキ」の食習慣も夜の街に広がった。

 「ステーキハウス88」は昨年、40周年を迎えた1978年創業の老舗。2009、13(平成21、25)年にテレビのバラエティー番組で取り上げられたことがきっかけで、県外での知名度がアップ。インバウンド(訪日旅行)客の増加も重なり「店舗数が一気に増えた」(広報担当)。

自慢のステーキをアピールする「やっぱりステーキ」の義元大蔵社長

 一方、新勢力として台頭しているのが「やっぱりステーキ」。15年の開店後、「1000円でステーキ」という気軽さが受け、県内外に34店舗を抱えるまでに急成長した。

 義元大蔵社長は「うちなー発ブランドで海外を目指す」と意気込む。老舗の「88」は、既に香港店をオープンさせており、「沖縄ステーキ」が世界を席巻する日は近いかもしれない。

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 コンビニのコーヒーやチキン、さんぴん茶は今や県民だけではなく、県外でも広く消費される。沖縄のソウルフードの一つ、ポーク卵おにぎり、県民の胃袋を満たしてきたステーキも、近年は観光客を中心に高い人気を誇っている。沖縄で生まれ、県民に愛され、観光客にも受け入れられる―。そんな食品や飲料を紹介する。