沖縄県産卵流通の前田鶏卵(那覇市、前田睦己代表)は、「まえだの味付けたまご」を昨年9月から香港で販売している。県産の半熟卵を特製の無添加のだし汁に漬け込んだ商品で、5月30日から4日間、香港のスーパーで試食販売を行った。香港に日本のラーメン店が進出していることから、味付け卵の需要も高まることが期待される。
前田鶏卵は新たな主力商品として加工品に力を入れている。「まえだの味付けたまご」は2015年から県内で販売している。香港のスーパーマーケット「シティースーパー」から取引を持ち掛けられ、海外展開が実現した。香港に鶏卵を輸出するために必要な「輸出施設認定」を県内で初めて受けた。香港は養鶏場がほとんどなく、スーパーマーケットには世界各地の卵が並ぶが、味付け卵のような加工品は少ないという。前田鶏卵は週に1回、150~200パックの味付け卵を香港に輸出する。現在はシティースーパー4店舗で販売している。
前田代表は「香港で日本のラーメン文化はかなり受け入れられている。味付け卵は伸びしろがある」と話した。今後は味付け卵をラーメン店向けの業務用で販売する可能性もあるという。