【東京】岩屋毅防衛相は18日、沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」(係争委)が県の審査申し出を却下したことを受け、引き続き工事を進める考えを示した。県が提訴する方針であることについては「国と沖縄の認識がいつまでもずれたままでは結果として普天間の返還が遅れていく。最悪の場合は固定化につながっていく。これだけは断じて避けなければいけない」と強調した。
係争委は17日、辺野古埋め立て承認撤回を取り消した国土交通相の裁決を違法とする県からの審査申し出を却下した。岩屋氏は会見で「法令に基づいて委員会が判断したことなのでコメントは控えたい」とした上で「普天間基地の危険性除去、ひいては返還を実現するため引き続き理解を得られる努力をしながら事業を前に進めたい」と語った。「知事や沖縄の皆さんとあらゆる機会を捉えて話し合いを進めたい」とも述べた。