社会

90歳を超えたひめゆりの語り部たち 体験を語り続けた「平和のとりで」の30年 バトンは戦後世代へ

慰霊祭で涙を流しながら校歌や別れの曲を歌う元ひめゆり学徒たち=23日午後2時40分ごろ、糸満市伊原のひめゆりの塔

 ひめゆり平和祈念資料館(糸満市)が開館30年を迎えた23日、ひめゆりの塔で行われた慰霊祭には元学徒や遺族ら350人が出席した。沖縄戦を生き残った元学徒隊は90歳を超えた。前館長の島袋淑子さん(91)は「資料館は平和のとりで、命のとりで。これからも『戦争は駄目だ』と言い続けてほしい」と、戦後世代の職員に期待を寄せた。

 30年間、元学徒たちはひめゆりの体験を語り、戦争の悲惨さや平和の尊さを発信し続けた。「長かったという感覚はない。今でも昨日、おとついのことのように戦場を駆け回った様子が頭に浮かぶ」

 同じく元学徒隊の本村つるさん(94)の言葉に沖縄戦で負った心の傷の深さが透ける。

 今年の慰霊祭は初めて、司会や開会、閉会のあいさつなど全ての運営を職員に任せた。本村さんは「(職員は)10年あまり一緒に活動し、平和や命を守ることの意味をしっかり分かっている。私たちの思いを伝えてくれるだろう」と信頼を寄せる。

 語り部のバトンを受け取った普天間朝佳館長(59)は「開館以来大事にしていた思いを、しっかりと次の世代に渡したい」と約束した。



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