首相、ハンセン病家族に直接謝罪 補償向け立法措置を表明


この記事を書いた人 問山栄恵

  【東京】国の敗訴が確定した熊本地裁のハンセン病元患者家族訴訟を受け、安倍晋三首相は24日午前、訴訟の原告団と官邸で面会した。安倍首相は冒頭で「ハンセン病に対する極めて厳しい差別と偏見は、家族にも向けられた。大切な人生において、大変な苦労と苦難を強いることになった。首相として政府を代表して心から深くおわびする」と直接謝罪した。原告以外の家族を含めた補償のための法整備を進める考えや問題解決に向けた協議の場を設けることも明らかにした。
  
  原告団の林力団長は「首相は、ハンセン病家族の問題に対して高い見識と深い関心を持っている。私たちに光りを与えてくれた」と述べ、控訴断念を決めた首相の姿勢を評価し、ハンセン病患者とその家族に対する差別・偏見の解消に期待した。
  
  根本匠厚生労働相も同日、原告団との面会も予定している。【琉球新報電子版】