【宮古島】ごみ袋に凹凸の点字を施す「ラッキーローズ」を考案した國仲智江子さん(60)=宮古島市=が10月29日、那覇市で開催された第52回県発明くふう展(県発明協会主催)の意匠の部で最高賞に当たる県知事賞最優秀賞を受賞した。國仲さんは「点字方式を施したごみ袋は、障がいのあるなしにかかわらずどんな人でも使いやすい。県内全体に広がり、利便性向上につながることを願っている」と話し、受賞を喜んだ。
受賞した作品は、ごみ袋の開け口付近に点字方式の凹凸が施されている。また、点字の場所が赤くなっており、見た目でも手触りでも開け口が分かりやすくなっている。
ラッキーローズは2013年から宮古島市指定の燃えるごみに採用され、現在では年間50万枚生産している。國仲さんはこれまで、東日本大震災の被災地や県内外の盲学校に点字方式のごみ袋の贈呈を行ってきた。
県発明くふう展では、点字方式の利便性やこれまで実施してきたごみ袋の贈呈、生産に関わる約60人の雇用創出などの実績が評価されたという。
緑内障の影響で急に視力が低下し、視覚障がい者になったことがきっかけでラッキーローズを考案した國仲さんは「多くの人に認められてうれしい。ラッキーローズが広まり、多くの人の助けになることを願っている」とほほ笑んだ。
(友寄開)