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沖縄での上映「誇りに」 環太平洋映画祭 県系ヨギ監督、きょうから ハワイ 新たな視点で


沖縄での上映「誇りに」 環太平洋映画祭 県系ヨギ監督、きょうから ハワイ 新たな視点で 沖縄で自身の作品が上映されることに「誇りに思う」と語るクリストファー・マコト・ヨギ監督=22日、那覇市泉崎の琉球新報社
この記事を書いた人 Avatar photo 田吹 遥子

 第1回「Cinema at Sea 沖縄環太平洋国際フィルムフェスティバル」が23日から県内で始まっている。29日まで。映画祭で注目の監督として紹介されているのがハワイ出身で県系4世のクリストファー・マコト・ヨギ監督だ。ルーツである沖縄での初上映に「誇りに思う」と喜びを語った。

 ヨギ監督は父方の曽祖父が沖縄出身。映画祭を機に初めて沖縄を訪れた。「ずっと来たかった場所。沖縄の文化を学びたい」と意欲を見せる。

 映画祭では那覇市の桜坂劇場で、25日に長編作品「シンプル・マン」(2021年)と短編作品「お化け」(13年)を、26日に長編作品「アキコと過ごした八月」(18年)と短編作品「誠」(13年)を上映する。

 「誠」はヨギ監督自身の父親の死に向き合ったドキュメンタリー。「アキコと過ごした八月」は、ヨギ監督が家族のルーツを調べにハワイ島に行った時のエピソードなどを基に製作した。主役以外は地元の人が登場するドキュメンタリーとフィクションが交差する作品だ。ヨギ作品の舞台のほとんどがハワイ。「観光地としてのハワイとは違う側面を見せたい。新しい視点で見てほしい」と呼びかけた。

 今回の映画祭は、環太平洋の国々に焦点を当てた作品を上映している。ヨギ監督は「ハワイに住む者として環太平洋という視点はうれしい。映画祭でさまざまな監督と会うことも楽しみにしている」と声を弾ませた。 (田吹遥子)