ヤングケアラー「自分の人生とケアを切り分け、前向きに」 対話から支援へ、経験者ら意見交換


ヤングケアラー「自分の人生とケアを切り分け、前向きに」 対話から支援へ、経験者ら意見交換 家族をケアする子どもを孤立させず、多くの大人で見守る大切さを語る(左から)伊波奈津美さん、小林鮎奈さん、宮崎成悟さん=27日、那覇市泉崎の県立図書館
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 大人に代わって家事などを担う子どもたちの現状や支援について、経験者などが話し合う「ヤングケアラーゆんたくサロン」が27日、那覇市泉崎の県立図書館であった。県内外で支援するケアラー経験者らは、寄り添う際は「子どもだけでなく(ケアを受ける)家族の味方でもあるという思いを伝えて」などと語り合った。

 同サロンには、ヤングケアラー協会代表理事の宮崎成悟さんや事務局の小林鮎奈さん、精神疾患のある親に育てられた子どもらの会「ハピんちゅOKINA輪」代表の伊波奈津美さんらが登壇。小林さんは、同じ立場の人と語り合ってきたことで「大変さを共有し、ケアと自分の人生を切り分けて考えられた。状況を客観視すると前向きになれる」と、つながりの重要性を語った。

 同協会は、県が通信アプリLINEで開設した「ヤングケアラーチャンネル」事業を受託している。宮崎さんは、他県で実施した同様の取り組みで対話から支援につながった事例を報告し「行政の窓口だとハードルが上がるので、同じ経験をした身近なお兄さんお姉さんと思ってつぶやいてみてほしい」と、利用を呼び掛けた。

 同サロンでは、12月12日に学生の頃のケア体験について、来年2月15日に社会人になった後の振り返りなどをオンラインで配信する予定。

 (嘉陽拓也)