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車いすの乗降車手順を確認 沖縄県ハイヤー・タクシー協会


車いすの乗降車手順を確認 沖縄県ハイヤー・タクシー協会 研修するタクシー乗務員ら=18日、那覇市泉崎の県ハイヤー・タクシー協会
この記事を書いた人 Avatar photo 渡真利 優人

 沖縄県ハイヤー・タクシー協会(東江一成会長)は18日、障がい者や高齢者などへの介助と接遇を向上させる「ユニバーサルドライバー研修」を那覇市の同協会で開催した。県内11の会員社から42人が参加し、県自立生活センター・イルカの協力で実施した。

 このうちユニバーサルデザイン(UD)タクシーの乗降車演習では、スロープを使い、車いすの乗客をタクシーに乗せた後、ベルトで車輪を固定し、シートベルトを装着する手順を確認した。

 UDタクシーは車いすのまま乗降が可能な車両で、トヨタ自動車の「ジャパンタクシー」や日産自動車の「NV200」などがある。正当な理由なく乗車を拒否することは道路運送法の規定に反するにもかかわらず、車いす利用者が乗車を拒否される事案が沖縄を含め全国で相次いでいる。

 研修に参加したオリオン第一交通の馮祖霞(ほうそうか)さん(42)は「最初は難しいと感じたが、1回やると安心感が違う」と語り、熱心に受講していた。

 23年10月のUDタクシー全国一斉乗車運動に参加し、電話した全てのタクシー会社から乗車を拒否されたイルカの平良和希さん(39)は「乗務員だけではなく、コールセンター職員の意識改革も必要。1年に1回とは言わず、2カ月に1回のペースで研修会を開催してほしいくらいだ」と要望した。

 同研修の受講者には全国福祉輸送サービス協会から「ユニバーサルドライバー研修修了証」が授与される。

 22年3月末現在、同協会に加盟する全タクシー車両3466台のうち、UDタクシーは437台(約12パーセント)となっている。

 (渡真利優人)