「沖縄は世界トップレベルの心のバリアフリー」 車いすトラベラー三代さんが北中城高で講演 沖縄


「沖縄は世界トップレベルの心のバリアフリー」 車いすトラベラー三代さんが北中城高で講演 沖縄 1年生に講話する三代達也さん=3月19日、北中城高校
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【北中城】北中城高校1年生は3月19日、「地域探求からSDGsへ」をテーマに、英語教科書に掲載されている車いすトラベラーの三代達也さんを招いた講演会を同校で開いた。

 車いすユーザーが入浴しづらい温泉施設が多い中、三代さんはリフト式で車いすごと入浴できる神奈川県湯河原温泉の取り組みを紹介した。
 三代さんは30カ国を巡る世界一周一人旅をした。バリアフリーが行き届いていないアジアの国タイで1カ月半滞在したが、「タイの人たちは困っている時にほほ笑みながら助けに来てくれる」と「心のバリア」がないと述べた。

 生徒からの質疑応答で「国内で困ったことは?」と聞かれた三代さんは、東京や神奈川の段差がある飲食店で店員に「入店したいんですが」と聞くと「無理ですね」と入店を拒否されることが多いと述べた。沖縄のそば屋で「『ここ入れますか?』と聞くと『普段どうやって入ってるんですか?』と、断るのではなく『やり方分かんないから教えて』と聞いてくれたことに感動した」と紹介した。

 沖縄に移住して3年間で「車いすが理由で入店を拒否されたことは一度もない。これは世界トップレベルの心のバリアフリー」と述べ、「これで施設面のバリアフリーが整えば最高」と沖縄県のバリアフリー化に期待した。 (喜納高宏通信員)