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「こども誰でも通園制度」那覇市がモデル事業スタート 親の就労関係なく保育 沖縄


「こども誰でも通園制度」那覇市がモデル事業スタート 親の就労関係なく保育 沖縄 那覇市役所(資料写真)
この記事を書いた人 Avatar photo 嘉陽 拓也

 那覇市は1日、親の就労に関係なく子どもを預けられる「こども誰でも通園制度」のモデル事業を久場川みらいこども園で開始した。県内では7月1日にスタートした浦添市に続き2例目。同園であったセレモニーには幼児4人と保護者、在園児らが出席。慣れない雰囲気に泣いたり、うろうろしたりする幼児に笑顔を見せた知念覚市長は「子育てが楽しくなるまちづくりのため、保護者や現場の声を受け止めて良い形にしていきたい」とあいさつした。

 同制度は、子どもが同世代と関わることで社会性を育てつつ親の負担感を軽減することが目的。2026年には全国で制度化される。那覇市の事業は0~3歳未満の未就園児が対象で利用は月10時間まで。利用は無料。月、火、木、金曜日の午前と午後に4~7人ずつ受け入れる。

 事業へのニーズは高く、定数44人に対して市内全域から98人の希望があったため抽選で利用者を決めている。

 セレモニーでは幼児と知念市長でくす玉を割った後、保育士らがダンスを踊って場を和ませた。

 1歳の長男を預けた女性は「人見知りしない性格なので同世代の子と交流し、刺激を受けてほしい」と期待。「買い物なども済ませられる」と語った。

 同園ではモデル事業のためベテラン保育士を2人配置した。初日ということもあり、保護者と離れると泣き出す幼児が多く、市職員も抱きかかえながら、あの手この手で楽しませていた。

 子育て環境の充実に向けて担当者らは「子どもたちが保育士や在園児との交流で楽しく過ごせる環境にしたい。子どもと付きっきりで美容室にも行けない保護者もいるので、負担軽減にもつなげたい」と語った。

 (嘉陽拓也)