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「陸自に不信感」「民間人にはルール厳守求めるのに」 宮古ドローン不明 住民ら管理体制に怒り


「陸自に不信感」「民間人にはルール厳守求めるのに」 宮古ドローン不明 住民ら管理体制に怒り 陸上自衛隊宮古島駐屯地の保良訓練場=3日
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 【宮古島】9月22日に陸上自衛隊宮古島駐屯地の保良訓練場で訓練中だった私物のドローンが制御不能になり、施設外で行方不明になった問題で、保良の住民からは「法令を順守して訓練を実施するべき自衛隊が、無登録のドローンを使用したことに不信感が高まる」などと怒りの声が上がった。

 土木関係の仕事に従事してきた砂川要さん(71)は仕事でドローンを飛ばすこともあったとして、「訓練場周辺でドローンを飛ばす時は特に気を遣っていた。同業者の中には『訓練場付近で飛ばしたら打ち落とすこともある』と聞いたこともあると話す人もいた」と語る。「民間人に対してルール厳守を求める自衛隊がこのような訓練をしたことが信じられない」と驚いていた。

 同訓練場前に夫婦で座り込んで抗議している下地博盛さん(73)は、行方不明になってから10日以上が経過していることに触れ「普段、訓練場でどのような訓練をしているのか分からない状況だ。さらにドローンが行方不明になっても地元には何も知らされない。いい加減な運用だ」と陸自の対応を非難した。

 妻の薫さんは、ドローンが施設外で行方不明になったことに「民間地に落ちた可能性もあり、自衛隊への不信感が増した。同訓練場での訓練を自粛すべきだ」と訴えた。(友寄開)