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小学生の頃に描いた幻想的な「首里城」 再建願い兵庫・柳生さん寄贈 モノレール首里駅に展示 21年度の沖縄手帳掲載 


小学生の頃に描いた幻想的な「首里城」 再建願い兵庫・柳生さん寄贈 モノレール首里駅に展示 21年度の沖縄手帳掲載  首里城再建への思いを込めた絵を寄贈した柳生千裕さん(左)と沖縄手帳の真栄城徳七社長=1日、那覇市の沖縄都市モノレール首里駅(提供)
この記事を書いた人 Avatar photo 松堂 秀樹

 焼失した首里城の再建を願い、柳生千裕さん(14)=兵庫県=が小学生の時に描いた作品「いつか その日まで」が1日から、沖縄都市モノレール首里駅構内で展示されている。

 同日の除幕式後、首里城復元の様子を見学した柳生さんは「首里城が完成したら見に行きたい。たくさんの人が絵を見て前向きな気持ちになってくれたらうれしい」と話した。

 柳生さんは今年6月、「絵を寄付したい」と沖縄手帳社の真栄城徳七社長に相談し、首里城を訪れる多くの県民や観光客の目に触れる場所にと、沖縄都市モノレールに寄贈されることになった。

 自閉症スペクトラム(ASD)のある柳生さんは9歳から絵を描き始め、国際コンテストで受賞したり、会員制交流サイト(SNS)で作品を公開したりするなど、注目を集めている。

 2019年の首里城焼失に衝撃を受けた西原町の宮平留美子さん(62)からSNSを通じて依頼を受け、柳生さんは復元への夢や希望を込めた幻想的な首里城の絵を描いた。色鮮やかな作品は21年版「沖縄手帳」の巻末イラストにも採用。絵を印刷した復興支援チャリティーポストカードを販売し、収益を沖縄美ら島財団に寄付するなど、絵を通して首里城復興に協力してきた。

 A3サイズの原画はB0サイズ(103センチ×145センチ)に拡大され、首里駅に設置された。

(松堂秀樹)