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那覇市長「二度と過ち起こさない。平和築く」 那覇市が戦没者追悼式 なぐやけの碑


那覇市長「二度と過ち起こさない。平和築く」 那覇市が戦没者追悼式 なぐやけの碑 戦後78年を迎え、戦没者を慰霊し、恒久平和への誓いを新たにする那覇市戦没者追悼式の参列者ら=11日、那覇市若狭の旭ヶ丘公園
この記事を書いた人 Avatar photo 岩崎 みどり

 【那覇】那覇市戦没者追悼式(第28回なぐやけの碑慰霊祭、那覇市・市議会主催)が11日、那覇市若狭の旭ヶ丘公園内、なぐやけの碑の前で開かれた。新型コロナの感染拡大が落ち着き、4年ぶりに通常規模で行われ、市や遺族会関係者、市内の小中学生ら約130人が出席した。

 知念覚市長は「碑には3万人余の戦没者の名簿が奉納されている。戦争の悲劇を後世に伝え、二度と過ちを起こさないという決意を持ち、平和を築いていく」と式辞を述べた。

 那覇市連合遺族会の瑞慶山良祐会長(81)は「二度と戦争遺族を出してはならない。戦争につながるいかなることも容認できないを基本に団結していく」と追悼の言葉を述べた。

 中学生を代表して安岡中2年生の喜友名結さん(13)が平和のメッセージを朗読した。喜友名さんは那覇市の平和事業で10・10空襲やひめゆり学徒隊について学んだ。小学生の時に他界した曽祖母は戦争で亡くした2人の子について一切話さなかったという。「戦争は終わった後も、人々の心に深い後悔やわだかまりを残すのだと思い知った」と話し、戦争体験について「沖縄戦や対馬丸事件の体験者が少なくなった今こそ、私たちが引き継がなくてはならない。その思いを強く持ち、行動していく」と力を込めた。

 (岩崎みどり)