太平洋戦争中にフィリピンで亡くなった家族らを供養する「第56回ダバオ慰霊と交流の旅墓参団」(主催・県ダバオ会)の一行は11日、フィリピン・ミンダナオ島ダバオ市内にある「平和友好記念碑・納骨堂」や旧日本人ミンタル墓地「沖縄の塔」など3カ所を訪れ、戦没者を慰霊した。約100人が参加した。慰霊と交流の旅は2019年以来、5年ぶりの再開となった。
宜保美佐子さん(70)=豊見城市=は昨年亡くなった夫の代わりに娘や孫と手を合わせた。夫は家族を大勢ダバオで亡くし、出稼ぎに行った父親は34歳で亡くなり、一度も会うことがなかったと語っていたという。宜保さんは「夫の思い、戦争を知ってもらうために子や孫を連れてまた来たい」と話した。
同日、一行はダバオ市のカリナン小中学校で、児童・生徒と現地の日系人会と交流したほか、日本・フィリピン歴史資料館を訪れた。一行は13日に帰沖する。
(狩俣悠喜)
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