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悲惨な戦争を語り継ぐ決意 西原・坂田小 842人が平和集会 〈沖縄戦80年〉


悲惨な戦争を語り継ぐ決意 西原・坂田小 842人が平和集会 〈沖縄戦80年〉 澄んだ声で「月桃」を歌う坂田小学校6年生
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 【西原】西原町立坂田小学校(松川邦昭校長)は6月20日、体育館で842人の児童が平和集会を行い、読みあいネットワーク喜楽星(きらぼし)7(比嘉清美代表)による読み聞かせや、児童らによる平和メッセージや歌で恒久平和を願った。

 初めに喜楽星7がスクリーンに映した「マブニのアンマー」をリコーダーの音楽も入れて読み聞かせをした。坂田小PTAの山本勝孝さん(57)は「骨になった日本兵役はしんどく、子と会えない切なさが分かり辛いだろうなと思った。(私も)娘が出産時に生死をさまよい2週間後に助かった」と声を詰まらせて語った。

 児童を代表して6年生の与那嶺莉彩さんは「戦時中、泣いている子がいると手で口をおさえたり、住民をスパイと言って無理やり連れて行ったことを知りひどいと思った。また、アンマーが11年間も子どもの骨を探していた姿は愛情の強さが感じられた。後輩に平和の大切さを伝えていく」とお礼の言葉を述べた。

 平和のメッセージは6年生が「月桃」を歌い、「あなたが考える平和とは? 私たちに何ができるか考えていきましょう。願う平和は、すべての平和へ。命どぅ宝!」と群読した。南部戦跡や西原の塔へ行って平和学習をしたこと、自分たちが戦争の悲惨さを語り継ぐという決意を示した。

 (小波津昭子通信員)