名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前では15日も新基地建設に反対する市民らが座り込み、「埋め立ては認めない」と抗議した。裁判で県の訴えが認められない現状に「理不尽だ。なぜ沖縄だけに(過重に)基地を置くのか」と声を上げた。
キャンプ・シュワブゲート前ではこの日も土砂の搬入が続き、断続的に市民40人ほどが座り込んだ。読谷村から参加した元教員の神谷乗好さん(84)は、裁判で県の主張が認められないことについて「平和な未来を願う県民の希望を聞かず、一方的な差別と偏見で沖縄を見下すことはやめてほしい」と国と裁判所の姿勢に憤った。
那覇市から参加した上間芳子さん(78)は「国は軟弱地盤の存在を知っていたはずだ。一刻も早く埋め立てを止めるべきで、司法が機能しないというのは戦前に戻るということではないか。裁判所はほとんど審理していない」と述べた。
座り込みには県外からも応援があり、参加した神奈川県の男性(21)=大学生=は「人が嫌だと言っている工事が進むことに、苦虫をかみつぶしたような気持ちになる」と複雑な表情を見せた。(増田健太)