北朝鮮が「人工衛星」発射、太平洋に通過 政府はJアラートで沖縄県に避難の呼び掛け 被害情報なし モノレールが一時運行停止の影響


北朝鮮が「人工衛星」発射、太平洋に通過 政府はJアラートで沖縄県に避難の呼び掛け 被害情報なし モノレールが一時運行停止の影響 ミサイル通過の一報を受ける県防災危機管理課の職員=午後11時16分、県庁
この記事を書いた人 琉球新報社

 政府は21日午後10時42分ごろ、Jアラート(全国瞬時警報システム)を通じて北朝鮮が「人工衛星」と称する軍事偵察衛星を打ち上げたと発表した。その後、同10時55分ごろ太平洋へ通過したと伝えた。県防災危機管理課によると、午後11時19分現在、被害情報は入っていない。

 沖縄都市モノレール(ゆいレール)は午後10時52分ごろ、「北朝鮮がミサイルを発射したという情報があるため、安全のため運行を見合わせている」などとして一時運行を見合わせたが、衛星通過後の同11時20分から運行を再開した。

 北朝鮮は5月31日と8月24日に、いずれも西海衛星発射場から新型衛星運搬ロケット「千里馬1型」で軍事偵察衛星「万里鏡1号」の打ち上げを試み、2回とも失敗した。

 防衛省・自衛隊は落下物に備え、地対空誘導弾パトリオット(PAC3)を那覇市や宮古島市、石垣市、与那国町に展開。県も11月21日午前に県危機管理対策本部会議を開いて、災害警戒本部体制に相当する「第2配備」体制へ移行していた。県によると、石垣市のPAC3について21日に自衛隊側に確認したところ「今回は駐屯地内から動かす予定はない」と回答があったという。

 北朝鮮は21日、人工衛星ロケットを、22日午前0時から12月1日午前0時までの間に打ち上げると通知していた。