有料

「またか」「平和に暮らしたい」…2016年に集落近くにオスプレイ墜落 名護・安部住民


「またか」「平和に暮らしたい」…2016年に集落近くにオスプレイ墜落 名護・安部住民 オスプレイ墜落現場で白い防護服とマスクで完全装備して作業を進める米軍関係者=2016年12月16日、名護市安部
この記事を書いた人 Avatar photo 武井 悠

 名護市安部区では2016年12月、米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが集落から約800メートル離れた海岸に墜落した。区民らは当時を振り返り、不安を口にした。


 70歳の女性は「恐ろしかった」と16年の墜落事故を振り返る。屋久島沖のオスプレイ墜落は報道で知ったと言い「ショックだ。こんなことは二度とない方がいい。住宅に落ちていたら大変だった」と憤った。
 7年前の現場を目撃した80歳の女性は「戦争はこんな感じだと思った」と当時の衝撃を振り返る。今回の墜落については「またかと思った」とため息をついた。宮里武市さん(81)は「(オスプレイは)しょっちゅう事故を起こしているが、改善する方法はないのか」と疑問を呈した。

 集落上空では16年の墜落後もオスプレイなどの航空機が飛行している。許田清さん(69)は、オスプレイの飛行回数が少なくなっていると感じる一方、集落上空での飛行を目撃すると「また落ちないかという心配はある」と不安を口にした。区民の宮城久美子さんは「いつも飛んでいてやかましいが、どうしようもない。平和に暮らしたい」と訴えた。
 地元の飲食店で10年以上働く比嘉将志さん(32)は当時、米軍や警察、報道など多くの関係車両が集落に集まったことを振り返り「夜中までパトランプがまぶしかった。物騒だと思った」と振り返った。

 (武井悠)