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「『バスケの神様』が沖縄に」「子どもたちの成長を実感」 各界の4人がこの1年を振り返る <コロナ禍から復活の2023年>上


「『バスケの神様』が沖縄に」「子どもたちの成長を実感」 各界の4人がこの1年を振り返る <コロナ禍から復活の2023年>上 年末の帰省や観光客らで混雑する到着ロビー=30日午前、那覇空港(喜瀨守昭撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 2023年はFIBAバスケットボールワールドカップ(W杯)の沖縄開催や4年ぶりの沖縄全島エイサーまつりなど、コロナ禍の収束で日常に彩りが戻った。一方、環境や沖縄の未来について考える機会も多かった。沖縄バスケットボール情報誌「アウトナンバー」GMの金谷康平さん、沖縄アクターズスクールの牧野アンナ取締役COO兼エグゼクティブプロデューサー、沖縄ハワイ協会の大山盛嗣事務局長、「宜野湾ちゅら水会」代表の町田直美さんの4人に、この1年を振り返ってもらった。
  (渡真利優人、田中芳、小波津智也、慶田城七瀬)

金谷康平さん(沖縄バスケットボール情報誌「アウトナンバー」GM)

金谷康平さん

 沖縄にバスケが普及し百年。昨年末公開の映画「THE FIRST SLAM DUNK」、琉球ゴールデンキングスBリーグ初優勝、FIBAバスケットボールワールドカップ(W杯)で「バスケ熱」は最高潮に達した。「沖縄バスケ」を集約した1年で「バスケの神様」が沖縄に降り立ったように感じた。

 日本代表が48年ぶりに自力の五輪出場を手にしたW杯は沖縄アリーナとパブリックビューイング会場の熱気に興奮と感動を覚えた。選手自らがゲームを楽しんでいる姿が印象的で、大会を成功させたいという皆の思いが結実した成果だろう。

 「アウトナンバー」はW杯に合わせ沖縄で初めてバスケの試合が行われたとされる首里城にリングを設置するプロジェクトを実施した。バスケを通し首里城の復興を後押しすることができたと実感している。来年はキングス2連覇への期待やパリ五輪など盛りだくさん。熱気そのままに沖縄バスケのさらなる飛躍に注目したい。


牧野アンナさん(沖縄アクターズスクール 取締役COO)

牧野アンナさん

 アクターズスクールをやろうと決め1月に仲間と新会社を立ち上げた。レッスン料をもらう形ではなくパートナー企業の方々に応援してもらう形でやりたいと決めていた。協力を得るため営業に回った。何にもない状態からスタートしたので、奇跡的な出会いの積み重ねだった。

 4月にオーディションを実施し、5月に新スタジオでレッスンを始めた。オーディションに子どもたちが来てくれるか不安も大きかったが最終的に450人が応募してくれた。

 49人でスタートを切れた時点で勝てる自信があった。7月に冠番組が始まり、11月には初のコンサートを開いた。1年たたない状況で1500人の観客が集まり、沖縄市民会館をいっぱいにした。すごい勢いで子どもたちが変わっていく。毎日奇跡を目撃している気持ちだ。

 来年は本格的にマネジメントをスタートさせる。海外進出も含めいろいろ動き出している。オーディションで出会う子たちによってまた大きく変わる可能性もある。とても楽しみだ。