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カンボジアの子を笑顔に 琉大生の宮城さん、奮闘中 「現地の人と一緒に」図書館づくり、古くなったトイレの修繕…


カンボジアの子を笑顔に 琉大生の宮城さん、奮闘中 「現地の人と一緒に」図書館づくり、古くなったトイレの修繕…
この記事を書いた人 Avatar photo 嘉数 陽

 大学を休学してカンボジアに渡り、学校の環境整備などに尽力している20歳の学生がいる。
 琉球大学国際地域創造学部2年の宮城美希さん=那覇市=は文部科学省の奨学金プログラム「トビタテ留学JAPAN」を活用して2023年10月にカンボジアに入り、貧困世帯が多い地域で地域住民と共に活動している。
 現在は資金を募りながら、学校に水洗い場を造り、衛生環境の向上に携わっている。「将来、日本に限らず世界中の子どもたちに居場所をつくり、幸せを感じられる瞬間を生み出したい」と、笑顔で奮闘している。

 カンボジアでは、主にサムロントン周辺の小学校を回って活動。「現地の人たちが必要としているものを、現地の人たちと一緒に生み出す」ことを信条としながら、地域の要望を受けて昨年12月にはクラウドファンディングで資金を募り、学校図書館をつくった。
 現在は約500人が通うボンクナー小学校で、水洗い場の整備などを進めている。敷地内には中学もあり、約800人の子どもたちが集まるが、手洗い場がないため食事前に手を洗う習慣がなく、おなかを壊す子もいる。健康で過ごせるよう一日も早い完成を願い、費用が集まる前から工事を進めて昨年12月に水洗い場は完成した。
 費用はクラウドファンディングで呼び掛け、約10日で工事費分を確保できた。現在は27日まで、古くなったトイレや水栓の修繕費などを募っている。


 宮城さんは「教育を発達させるためには地域の力が不可欠」と強調する。持続可能な教育発展を続けるためにも「地域が子どもの教育への意識を高く持ち、地域で育てることが重要」と話す。
 8月には帰沖する予定。「今はカンボジアでの活動で頭がいっぱいだけど、できることを全てやりながら学び、教育支援と地域の関わり方をさらに追求したい」と語った。クラウドファンディングサイトはhttps://readyfor.jp/projects/134386。 

(嘉数陽)