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「諦めず声上げる」「国のやり方許せない」 ”強行”に怒り、シュワブ前で抗議の座り込み 沖縄


「諦めず声上げる」「国のやり方許せない」 ”強行”に怒り、シュワブ前で抗議の座り込み 沖縄 プラカードを掲げて抗議する市民ら=10日午後0時1分、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

【名護】国が大浦湾の埋め立て工事に着工した10日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で基地建設反対の声を上げる抗議活動は、一層熱がこもっていた。参加者らは「工事着工は終わりではない。これからも諦めず声を上げ続けよう」と訴えた。

 3回の座り込み抗議に計107人が参加し、工事車両計127台が基地内に入った。9日からは護岸を造るためとみられる「捨石」を積んだトラックも入ったという。

 沖縄平和市民連絡会の高里鈴代さん(83)は「能登半島地震で大変な時に、国が急いで辺野古の工事に着工する理由が理解できない」と疑問を示した。

 「工事が始まると一層怒りが湧いてくる」。浦添から抗議に参加したという知念則男さん(74)は怒りをあらわにした。12日に着工するという情報が回っていたことについては「(政府のやり方は)相変わらずだなと思った。沖縄県民を平気でだましてくる」と述べた。

 那覇市から参加した親盛節子さん(71)は「国のやり方が許せない。やりたい放題だ」と憤る。60歳の定年退職を機に、辺野古へ足を運ぶようになり、約10年間、新基地建設反対の声を上げ続けてきたという。「本当は定年後にやりたいことがたくさんあったが、未来の沖縄のためにも、抗議し続けたい」と誓った。

 同じく那覇市から参加した伊波栄さん(77)は「沖縄だけをいじめているようだ」と話す。県との事前協議を待たず着工に踏み切った国に対し「国と県は対等な立場のはずなのに、踏みにじられている」と批判した。 (福田修平、金城大樹)