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続く石材投下 作業加速へ 大浦湾着工1週間 ゲート前、抗議の声


続く石材投下 作業加速へ 大浦湾着工1週間 ゲート前、抗議の声 ゲートに対し声を上げて抗議する市民ら=17日午後0時1分、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前(福田修平撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【名護】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局が軟弱地盤の改良に向けて大浦湾側での工事に着手してから、17日で1週間となった。事前協議を求める県の要望を受け入れないまま、同局は作業ヤード建設に向けて、連日のように海への石材投下を続けている。同日、本部町の塩川漁港では作業船に石材を積み込む様子が確認されており、工事は一層加速していく見通しだ。

 17日は天候不良などにより、海上作業は確認されなかった。基地建設を監視する市民によると、石材を積んだ船が一時大浦湾に接近したが、作業海域には入らずに引き返した。作業船に抗議の意思を示してきた、ヘリ基地反対協議会海上行動チームも同日、天候不良などの理由で海上での抗議を実施しなかった。

 米軍キャンプ・シュワブゲート前では市民らが「違法工事をやめろ」「私たちは諦めない」と抗議の声を上げた。午前9時から、3回の抗議活動で合計116人が参加する中、同日は115台の工事車両が基地の中に土砂などを運搬した。

 本部町から、抗議に初めて参加した神里菜月さん(37)は「高齢の方々に抗議活動を任せてしまっているという感覚があった」と述べた。「国は対話も説明もないまま、淡々と工事を進めている。最低だ」と怒りを込めた。

 (池田哲平、福田修平)