96事業所で工業用水を断水 導管漏水で復旧工事の見通しは? 給水不良で節水、備え呼びかけも 沖縄


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 久志浄水場から西原浄水場へ水を流す導水管の途中で漏水が発生した問題で、県企業局は復旧工事のため、18日午後5時から工事終了まで96事業所を対象に工業用水を断水している。生活用水については、北谷浄水場や石川浄水場などから応援給水をすることで、19日午後11時までと予想される工事の間、給水を続けられる見通しという。 

 企業局によると、生活用水確保のため、工事を再開するまでの間に調整池や配水池などに貯水した。
 一方で一部地域では水圧低下により給水不良が発生する恐れもあるとして、念のため西原浄水場の供給エリアに住む人に対して、浴槽などに生活用水をためたり容器に飲み水を確保したりするよう呼び掛けている。工事期間中の可能な限りの節水も求めている。

 西原浄水場から水の供給を受ける那覇市や糸満市など南部地域の9市町は、県企業局からの情報を収集するとともに、万が一の断水に備えて各自治体にある配水池の水位を通常より上げて、水を確保する考え。各自治体担当者は本紙取材に「県企業局の情報や工事の状況などを注視していくとともに断水にならないよう努めたい」などとコメントした。

 企業局は18日午後5時に送水を停止した。導水管内を流れる水流が減少し水圧が弱まってから、うるま市昆布の漏水発生現場で修理工事に着手。

 漏水が発生した導水管は1976年に設置された。導水管で使われる鋼管の耐用年数は一般に40年と言われ、老朽化による腐食の可能性が想定される。
 (沖田有吾、吉田健一)