辺野古新基地建設 サンゴ移植巡る訴訟 2月15日に判決


辺野古新基地建設 サンゴ移植巡る訴訟 2月15日に判決 新基地建設が進む米軍キャンプ・シュワブ沿岸=名護市辺野古
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄県名護市辺野古の新基地建設に向け沖縄防衛局が進めようとする大浦湾からのサンゴ類移植を巡り、農林水産相が県に移植を許可するよう是正の指示をしたことは違法だとして、県が指示の取り消しを求めた訴訟で、福岡高裁那覇支部(三浦隆志裁判長)は25日、判決期日を2月15日午後3時に指定した。第1回口頭弁論は昨年11月14日に開かれて即日結審し、判決期日は追って指定するとしていた。
 県側は、埋め立て設計変更申請が承認されていないとして、移植の必要性がないと主張していた。国側は、許可しない県対応は違法だとして請求棄却を求めていた。変更申請を巡っては代執行訴訟が提起され、高裁那覇支部は昨年12月に県に承認を命じた。県は命令に従わず、国が同月、県に代わって変更申請を承認した。
 防衛局は2022年7月、軟弱地盤に生息するサンゴ類約8万4千群体の特別採捕許可を県に申請。県は同年9月、防衛局が設計変更申請の承認を得ておらず、移植の必要性が認められないとして不許可とした。防衛局が同月、農相に審査請求し、農相は同年12月に不許可処分を取り消す裁決をした。
 それでも許可しない県に対し、農相が23年3月、県に許可を指示。県は同年5月、指示を不服として総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」(係争委)に審査を申し出た。係争委が同年7月、農相の指示は違法ではないと判断し、県は同年8月に不服として提訴した。