耐爆容器で不発弾処理 宜野湾 初の試行、避難範囲縮小


社会
耐爆容器で不発弾処理 宜野湾 初の試行、避難範囲縮小 不発弾処理に導入された耐爆容器=28日、宜野湾市の宜野湾海浜公園(宜野湾市提供)
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 沖縄総合事務局は28日、不発弾処理に密閉式の鋼の容器「耐爆容器」を使う試行運用を宜野湾市で行った。同事務局が導入した耐爆容器は神戸製鋼所製で、直径約1メートルの筒型。従来は事前に強固な壕(ごう)を掘り、その中で処理をしていたが、トラックに載せた耐爆容器で処理できるようになった。避難半径は従来の88メートルから25・5メートルに縮小できると試算されている。

 全国で初めてとなるこの日の試行運用では、宜野湾海浜公園内で昨年12月に見つかった米軍5インチ艦砲弾を処理。午前10時から陸上自衛隊の不発弾処理隊が作業を開始し、38分後に安全化処理を確認した。

 試行運用のため、従来と同じ半径88メートルの避難距離を確保したが、宜野湾市防災危機管理室の担当者は「音もほとんど聞こえなかった。避難半径が短くなり、住民の負担が少なくなることは大きい」と期待を示した。

 これまでの処理方法では、1週間かけて深さ約6メートルの壕を掘り、200万円ほどの費用がかかっていたという。

(南彰)