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「岸田首相の聞く耳はどこに?」 名護市辺野古の新基地に「ノー」 県民大行動で850人が訴え


「岸田首相の聞く耳はどこに?」 名護市辺野古の新基地に「ノー」 県民大行動で850人が訴え 辺野古新基地建設の阻止に向けて気勢を上げる「県民大行動」の参加者ら=3日午後0時過ぎ、米軍キャンプ・シュワブゲート前
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【名護】辺野古に基地を造らせないオール沖縄会議は3日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブのゲート前で「止めよう!辺野古新基地建設県民大行動」を開いた。大浦湾側での工事が代執行で強行される中で、40回目の集会となった。

 約850人(主催者発表)の市民や照屋義実副知事、県政の与党県議、県関係の国政野党国会議員らが参加し、基地建設に反対の意思を示した。

 集会はゲート前の抗議行動で歌われてきた「今こそ立ち上がろう」を参加者で歌い、始まった。オール沖縄会議の糸数慶子共同代表は、県が求める対話に応じることなく、代執行によって工事を進めることに触れ「(岸田文雄首相の)聞く耳はどこにあるのか。憲法に定める地方自治の理念を侵害するような状況が国会の中でも続いている」と指摘した。

 照屋副知事は代執行訴訟の判決を巡り「日本の三権分立はどこにいったのかと思わせるほどに嘆かわしい判決が続いている。裁判を闘いながら、次の結果に対抗できるような戦略、戦術を協議していく」と述べた。その上で東アジアの安定に向けて中国や台湾、東南アジア諸国連合(ASEAN)の国々と地域外交を通して、連携を強化する考えを示した。

 大浦湾で抗議するヘリ基地反対協議会や、名護市安和、本部町塩川の土砂搬出現場で続ける本部島ぐるみ会議から、現状の報告や抗議活動への参加が呼びかけられた。第4次嘉手納爆音訴訟団、PFAS汚染からいのちを守る連絡会は基地から派生する問題を訴えた。集会の最後にはシュプレヒコールやガンバロー三唱をして、連帯を示した。(池田哲平)