沖縄県の那覇港管理組合は14日、埋め立てが計画されている浦添市西海岸(浦添ふ頭地区)を適用範囲とする「那覇港海域環境保全マニュアル」の改訂に向けた検討委員会の第1回会合を那覇市内で開いた。マニュアルの適用範囲は、自然海岸カーミージーが残る自然的環境を保全する区域。組合は、保全区域近くに新設が計画されている軍港や防波堤も適用範囲に含むとの認識を示した。
マニュアルは、埋め立てなどの開発に伴う自然環境への具体的な配慮方法や環境影響評価(アセスメント)を進める際の保全策を検討する手引きとして2006年に策定され、策定から20年近くが経過していた。埋め立て面積の縮小や西海岸への県民の関心の高まり、生態系保全など、同海岸を取り巻く環境が変化したため見直すことになった。25年3月末までに改訂する予定。
メンバーは環境や海域の研究者のほか市民団体、国や県、那覇、浦添市などで構成される。委員長には堤純一郎琉球大名誉教授が選出された。
会合では、新マニュアルの基本方針を「自然環境の保全・利活用と共生する港湾環境の創出」とすることが了承された。
(慶田城七瀬)