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「自由と権利守りたい」 高校生代表・小橋川さん、ふるさとへの思い訴え うるま陸自訓練場新設めぐる反対集会 沖縄


「自由と権利守りたい」 高校生代表・小橋川さん、ふるさとへの思い訴え うるま陸自訓練場新設めぐる反対集会 沖縄 高校生代表であいさつする小橋川仁菜乃さん =20日、うるま市の石川会館
この記事を書いた人 Avatar photo 名嘉 一心

 うるま市石川での市民集会に、高校生代表として舞台に上がった球陽高校1年の小橋川仁菜乃(ひなの)さん(16)。集会前に祖父母から「頑張れ」と肩をたたかれ、無言でうなずいた。「自由と権利を守りたい」。緊張した様子で一つ一つ紡ぐ言葉を、1200人を超える参加者が聞き入り、大きな拍手が送られた。

 静かな地元に突如浮上した陸自訓練場の整備計画。生まれも育ちも東山旭区の小橋川さんは、住民への十分な説明がないまま計画を進める国の姿勢に違和感を抱いた。

 「権力の暴走によって、自由と権利という土台が崩れ、十分な対話ができず、それぞれの正義が対立していると感じる」と国と地元の溝を指摘し、「命より大切な正義があるか」と訴えた。

 「国の在り方を決める権利は国民が持っている」と民主主義の本質を語り、今回の計画が断念されても新たな候補地を生むことになると、「問題の本質的な解決にはならない」と批判した。「住民が(民主主義を)意識することが重要だ」と、声を上げ続けることを聴衆に呼びかけた。

 参加者からの大きな拍手に、ふるさとを思う人々の強い気持ちに触れた。「自分や皆さんの思いは国に伝わったと思う」と語り、笑みがこぼれた。

 (名嘉一心)