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写真や絵で戦争考える ひめゆり資料館でワークショップ 沖縄


写真や絵で戦争考える ひめゆり資料館でワークショップ 沖縄 参加者らとひめゆり平和祈念資料館の古賀徳子学芸課長(右から2人目)=23日、糸満市の同資料館
この記事を書いた人 Avatar photo 玉寄 光太

「沖縄戦の記憶継承プロジェクト―戦争をしない/させないために」(同プロジェクト実行委員会主催)の第2期8回目講座が23日、糸満市のひめゆり平和祈念資料館であり、同資料館の古賀徳子学芸課長が「ひめゆりが伝えるもの、資料館の意味と意義」と題してワークショップを開いた。約30人が参加した。

 参加者らは、写真やイラストに描かれた学徒隊や兵隊の表情、破壊された家屋などを見ながら、時期や状況などを考察し、タイトルをつける「フォトランゲージ」に取り組んだ。古賀さんによると「写真を観察して話し合うことで、理解が深まり展示を見る目を養うことにもつながる」という。

 イラストの一つには、海岸の岩陰に身を潜めて手りゅう弾を握る学徒と制止しようとする学徒、目を閉じる学徒が描かれていた。参加者からは「必死の説得、まだ生きたい」「命どぅ宝」などのタイトル案が上がった。参加者の1人は「イラストが描かれたのは、生き残った人が私たちに伝えてくれたからだ」との意見した。

 古賀さんは「戦争をさせないとの強い思いを持つ人たちと、ひめゆりの体験に思いをめぐらせることができてよかった」と話した。

 平和ガイドを務める望月智さんは「若い人に対して、どのように沖縄戦を伝えていくかが課題だ。今日のワークショップも生かしていきたい」と述べた。 (玉寄光太)