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学力テスト、今年度も「自校採点」の通知 「負担増」教員ら落胆の声… 沖縄 


学力テスト、今年度も「自校採点」の通知 「負担増」教員ら落胆の声… 沖縄  イメージ
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2024年度全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)に関連し、県教育庁は3日までに、例年と同様に「自校採点」と「結果のウェブシステムへの入力」を求める通知を市町村教育委員会や各小中学校に送った。両業務は教員の負担になることなどから、県教職員組合(沖教組)が中止を求め続けている。教育庁は一部の設問についてパソコン端末を利用した回答方式(CBT)に変更することや、システムへの入力期間を従来より延長するなどして負担軽減を図ったと説明する。通知は2日付。

本年度は4月18日にテストがあり、翌19日~5月10日までに採点とシステム入力を求めている。前年度はテスト日は同じで、入力は4月28日までだったため、期間は2倍強に延びた。

児童生徒に学校や授業の様子を聞く「質問紙調査」は、今回から手書きからCBTに変更するといい、集計作業を簡略化できるとした。教育庁の担当者は「国が方針を示しており、将来的には学力テストの本体もCBT化される見通しだ。現場のさらなる負担軽減に努めたい」と述べた。

沖教組の木本邦広委員長は、教育庁が3月末に公表した働き方改革の取り組み目標に、学力テストの「自校採点・ウェブシステム入力業務の見直しの検討」が入っていることに触れ、「中止を期待したが、今回も通知が出されたの残念だ。多少は改善したかもしれないが、抜本的な改善とはいえない」と強調。近く教育庁にあらためて要請する方針を示した。
 

(外間愛也)