少雨傾向で渇水が懸念されていることを受けて、夏の風物詩のプールにも影響が生じている。県総合運動公園は屋内の25メートルプールと、例年は大型連休に開いている屋外の50メートルプールについて、貯水率が回復するまでオープンを延期する。県教育委員会は、プールの清掃や水泳学習の開始時期を遅らせることを検討している。
県総合運動公園が通年でオープンしている25メートルプールは、工事のために水を抜いていた。当初は6日に再開を予定していたが、800トンほどの水が必要となることなどから延期を決めた。25メートルプールは梅雨時までにダム貯水率が50%程度まで回復すれば再開を検討するが、50メートルは未定という。同公園の福島誠司所長は「利用者のためにも早く開けたいが、水不足の現状では難しい」と話した。
県水泳連盟によると21日に県総合運動公園で予定していた「第56回春季短水路年齢別選手権水泳競技大会」は、本部町のもとぶ元気村に会場を変更する。5月以降の大会については開催場所の変更はないという。
県教委は3月、各市町村教委や小中高校の担当者らに水泳授業の開始時期の変更を依頼した。4月4日の通知は水泳授業の開始時期について後日改めて文書で知らせるとした。本島内の小中学校では水泳授業を6月以降に延期する動きがある。
那覇市の教員は「2週間程度の延期なら大きな影響はないだろうが、水不足がさらに続いて水泳授業が減った場合、子どもたちの泳力低下が懸念される」と語った。
(沖田有吾、福田修平、高橋夏帆、嘉陽拓也)