会社役員の被告、今後の公判で検察側の証人に 前那覇議長の汚職事件


会社役員の被告、今後の公判で検察側の証人に 前那覇議長の汚職事件 那覇地裁(資料写真)
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 那覇市有地の所有権を巡る贈収賄事件で有罪判決を受けた会社役員の被告は10日、判決後に琉球新報の取材に応じ、事件の経緯などを明かした。

 被告によると、5000万円を受領したとして収賄罪に問われている久高友弘被告ら起訴された3被告の今後の裁判で、検察側の証人になる見込みだという。

 資金提供の依頼を受けた元総会屋の被告とは2010年ごろ、知人を介して知り合った。元総会屋の被告は、事件に発展した那覇市有地を巡る計画に参入するため、大手都銀、IT関連企業の役員などを歴任した実業家から「10億円の融資を受ける計画だった」と説明。しかし、実業家が急死したことで計画が頓挫。金策に窮して会社役員の被告を頼ったという。

 元総会屋の被告からの依頼を受けた5000万円の使途について「議会対策」などと記録したメモがあるとし、「捜査当局に物証として提出した。(自身の)犯行を裏付ける材料になったようだ」と振り返った。判決を受け、「依頼を受けるべきではなかった。検討が不十分だった」と述べた。