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「黙食」消え、笑い声響く給食 教育現場にも「ようやく日常が」 コロナ5類移行1年 沖縄


「黙食」消え、笑い声響く給食 教育現場にも「ようやく日常が」 コロナ5類移行1年 沖縄 友達と会話を楽しみながら給食を食べる小学生ら=7日、那覇市仲井真の仲井真小学校
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 教訓を忘れずに―。新型コロナウイルス感染症の法的な位置付けの5類移行から8日で1年となるが、医療や福祉、教育の現場では、コロナ禍の経験を踏まえた「新しい日常」の模索が続く。

 県教育委員会などによると、コロナ5類移行に合わせ、県内の教育現場では児童生徒の体温チェックや日常的な消毒、座席間の距離を取るなどは不要とし、感染対策を緩和した。マスク着用や給食での黙食は昨年4月から求めない形にしており、学校によっては児童生徒が机を向かい合わせて給食を食べる様子も見られる。感染状況が落ち着いている平時も換気や手洗いなどの対応は続けており、流行時は必要に応じた対策を促している。

 那覇市の仲井真小学校では7日、授業や給食時間、休み時間など、マスクなしで元気よく発表したり、笑い合いながら給食を食べたりする姿が見られた。

 同校の與那嶺美奈子校長によると、全体朝会などではマスクを取って校歌を歌い、授業でも机を向かい合わせてのグループ学習に取り組んでいる。「子どもたちは制限の中で不安な気持ちで過ごし、先生たちは児童を守るために踏ん張ってきた。ようやく日常が返ってきた」と語った。

 6年生の玉城弘志さん、佐野杏実さん、伊波凜乃さん、内田葵さんは「休み時間もコロナを気にせず遊べる」「前よりみんなと仲良くなりやすくなった」などと口をそろえた。

(高橋夏帆、外間愛也)