コロナ続く警戒 沖縄観光は復活途上 「5類」移行から1年


コロナ続く警戒 沖縄観光は復活途上 「5類」移行から1年
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 新型コロナウイルス感染症の法的位置付けが5類に移行して8日で1年。県内の定点当たりの患者報告数は、3月最終週に全国平均を約5カ月ぶりに上回り、4月には3週連続で上昇している。これまでも大型連休後の感染拡大が顕著で、県感染症対策課は「基本的な感染対策を忘れないで」と呼びかける。規制が緩和されたこの1年、感染を警戒しつつ、旅行需要は増加し、コロナ禍で低迷した沖縄観光も復活の軌道をたどっている。 

 県内の定点当たりの患者報告数は昨年、5類移行の直後に急増し、同年6月には48人に達した。同年8月以降は全国平均を下回ることが多かったが、現在は増加傾向で、4月22~28日には8・34人となった。同課は「新しい変異株が現れないか注視している」と警戒する。

 観光需要は回復しており、23年度の入域観光者数は前年度比25・9%増の853万2600人。国内客はコロナ前の18年度を上回り、過去最多となった。

 ホテルの稼働率や観光施設の入場者数もコロナ前の約7~8割回復している。企業活動が通常に戻ったことで、宴会需要もコロナ前と同水準になった。

 (宮沢之祐、與那覇智早)