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「やっとやっと」「絶望の中で救い」辺野古訴訟、住民に原告適格 報告集会で支援者ら 沖縄


「やっとやっと」「絶望の中で救い」辺野古訴訟、住民に原告適格 報告集会で支援者ら 沖縄 控訴審判決を受け、集会を開く原告の金城武政さん(中央)ら=15日午後3時半、那覇市の城岳公園(ジャン松元撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 原告適格を認める判決後、原告団は福岡高裁那覇支部前の城岳公園で報告集会を開き、支援者らとともに喜びを分かち合った。

 自身は原告適格なしと却下された浦島悦子さん(76)=名護市三原=は「4人が認められた。絶望する気持ちの中、少し救われた」と安堵(あんど)の表情。「本当は当たり前だけれど、中身(工事の適法性)についてようやく審理できる」と話した。

 自宅の目の前に大浦湾が広がる松田藤子さん(83)=名護市汀間=は「やっと公平な判決が出た。やっと、やっと」と繰り返し、喜びをかみしめた。「戦争につながるレールを敷く基地はいらない。5月15日という大事な日に、素晴らしい判決が出た」と笑顔をみせた。

 写真家の山本英夫さん(72)=名護市=は「審議はこれからだ」と身を引き締め、「軟弱地盤などの件でも住民の原告適格を認めるべきだ。もし地震が起きて、新基地が海に沈んだりしたら、環境や住民生活に影響を与えかねない」と語った。

 糸満市から原告団を応援するために訪れた70歳の女性は、裁判所に「期待はしていないが、政府のいいなりにならず、市民の声を聞いてほしい」と注文した。

(小浜早紀子、狩俣悠喜)