琉球楽器「長線」が結ぶ縁 愛知の名鉄知立駅で沖縄まつり


琉球楽器「長線」が結ぶ縁 愛知の名鉄知立駅で沖縄まつり 八橋売茶翁with沖縄まつりで披露された海風エイサー=19日、愛知県の名鉄知立駅北口
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 【愛知】「八橋売茶翁(やつはしばいさおう)with沖縄まつり」が19日、愛知県の名鉄知立(ちりゅう)駅北口であった。まつり実行員会が主催。知立市に煎茶を広めた八橋売茶翁の公徳をたたえるとともに、知立に保管されている琉球楽器「長線(ちゃんせん)」(知立市指定文化財)を紹介し、沖縄の魅力も伝えようと沖縄関係者が協力した。

 沖縄軟骨ソーキそば、サーターアンダギーの実演販売、石垣パイン、抹茶スイーツなどの屋台、キッチンカーが並び、うりずんエイサー、竹川名美子民謡研究所、海風エイサーなどが出演して、祭りを盛り上げた。知立市の林郁夫市長も駆け付けた。

 煎茶を売り歩いたことから売茶翁と呼ばれる方巌(ほうがん)僧侶は、知立市にある無量壽寺(むりょうじゅじ)の住職。琉球の使節団が江戸上りの際に、方巌僧侶から煎茶の接待を受けたお礼に「長線」を置いていったとされる。

 長線は、中国伝来の楽器で江戸上りの際、使節団が演奏した楽器のひとつ。無量壽寺内にある八橋史跡保存館には複製された長線が展示されている。来場した玉城香峰子さん(55)=北谷町出身=は「先人の結んだ縁がこれからも広がっていくといい」と感想を話した。

 (古堅初子通信員)