遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表は、13日に県庁記者クラブで会見し、23日に来県する岸田文雄首相や関係閣僚らに対し、辺野古新基地の埋め立てに戦没者の遺骨が残る沖縄本島南部の土砂を使わないよう求めると表明した。具志堅さんは18日に上京して内閣府や防衛省と交渉する。
辺野古新基地への南部土砂の使用中止のほか、過剰な警備や陸上自衛隊第15旅団の「黎明(れいめい)之塔」への参拝中止も求める。具志堅さんは、昨年の平和祈念公園周辺の警備について「異様な緊張感を県民に与え、公園に高齢者が近づけなかったという声も聞いた。県民への威圧になっていることを問いただしたい」と述べた。
第15旅団ホームページに日本軍第32軍牛島満司令官の辞世の句を掲載していることにも触れ、「沖縄戦で住民を犠牲にしたことへの反省がない。軍への回帰ではないか」と指摘。遺族の心情に配慮し、自衛隊や米軍の制服での参加も「控えてほしい」と訴えた。
(中村万里子)