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「努力続け、人生よりよく」 書家の茅原さんが講演会 県書道美術振興会50周年 沖縄


「努力続け、人生よりよく」 書家の茅原さんが講演会 県書道美術振興会50周年 沖縄 書家の茅原南龍さん=15日、那覇市泉崎の琉球新報ホール
この記事を書いた人 Avatar photo 中村 優希

 県書道美術振興会は15日、創立50周年を記念し、書家の茅原南龍さんによる講演会「書は心のおしゃれ」を那覇市の琉球新報ホールで開いた。茅原さんは「私なりの心のおしゃれ」として「人を愛し、師匠を敬愛し、己を愛する。文字を敬い、自己啓発を促すゆえに、気がついたら書の技芸を生む」と話した。

 座右の銘は「蒼蠅(そうよう)驥尾(きび)に附して千里を致す」と紹介した。アオバエは遠くまで飛べないが、優れた馬の尾につくことで千里を行くことができるとの意味。「良い先生に出会ってしがみついていけば、良い道が開けていく」と師匠へ感謝した。

 これまでの60年間の書道人生は、好きなことを追求してきたと振り返り「皆さんも好きなことを惜しみなく探して、自分を叱咤激励(しったげきれい)するのが何より」と話した。

 講演会では書の実演も披露した。平仮名や漢字を実際に書きながら、上手に書くコツや心構えなどを語った。「1、2、3、4」と数えながら「の」を書き、「完全に形を覚えたらリズムが大事だ」と話した。

 茅原さんは「小さな努力を毎日続けることが自分の人生をよりよくする」と力を込めた。

 講演後には、同振興会の発展に功労した7個人・団体に感謝状が、会の創立に尽力し、長年出品している8人に表彰状が贈呈された。 

(中村優希)