目撃情報多数!SNSで話題! 謎のピカピカおじさんの正体を追え 【どローカルリポート】沖縄


目撃情報多数!SNSで話題! 謎のピカピカおじさんの正体を追え 【どローカルリポート】沖縄 SNSで話題のはーもーおじさん
この記事を書いた人 アバター画像 高辻 浩之

 あのピカピカはいったい何?
 今年に入り県内各地で、全身を色とりどりのLEDライトで飾り電動キックボードで、街を疾走する男性の目撃情報が相次いでいる。男性は曲を流し、夜な夜な国道58号や繁華街などを一人〝エレクトリカルパレード状態〟で駆け抜ける。男性の名は「はーもー(歯抜け)おじさん(氏名非公開)」(44)。その名の通り歯が数本欠けている。
 経営する読谷村のぜんざい屋をアピールする目的の傍ら、夜間徘徊(はいかい)する少年らに声掛けをするなど、青少年の健全育成にも取り組みながら、夏の夜を駆ける。

 男性は宜野湾市でイベント関連の会社を営んでいたが、コロナ禍で業績が悪化。一念発起し、ぜんざい屋を始めた。研究を重ね、溶けにくく、フワフワとシャリシャリの食感が楽しめるぜんざいを開発。昨年、読谷村比謝矼(ひじゃばし)に店を移し、店名を「新垣ぜんざい読谷」とした。黒糖は多良間島産100%、豆は北海道産と品質にもこだわりが詰まっている。デコレーションしたブルーシールのアイスクリームも人気だ。

店で人気の黒糖ミルクきなこぜんざい

 店の味と人柄をより多くの人に認知してもらおうと、広告塔になりはや半年。読谷村の店を出発し、ほぼ毎日6時間近く県内を走り続ける。結果、効果はてきめん。はーもーおじさんのSNSを見聞きしたという客が増えた。「見た人が『何あれ』と言って、面白がって写真を撮り、拡散してくれる」とご満悦。SNSのフォロワーはこれまでに1万人を超えていて、店の顧客は順調に伸びているという。男性は「コロナ禍で苦しい時にもSNSを通し、支えてもらった。お礼も兼ねて頑張っている姿を配信している」と強調する。

弁当を食べながらSNSで配信する「はーもーおじさん」
読谷村比謝矼の新垣ぜんざい読谷

 いつも車両後部にぜんざいの、のぼりを掲げていることから「『ぜんざいください』とか『配達中ですか?』とよく聞かれるが、持って来てないよ。店のPRに加え、自分を売り込んでいるからさ。ちやほやされ、快感になってる」と憎めない顔で笑う。
 
 (高辻浩之)

SNSの配信を終え、那覇市中心部に出発するはーもーおじさん