店も人柄も「いいよ!」人気芸人の両親がお土産屋の店長 那覇の観光スポットに? 【どローカルリポート】沖縄


店も人柄も「いいよ!」人気芸人の両親がお土産屋の店長 那覇の観光スポットに? 【どローカルリポート】沖縄 70代を迎え、新たにチャレンジする真栄田昭さん(左)と妻のよし子さん=4月、那覇市牧志
この記事を書いた人 Avatar photo 高辻 浩之

 那覇市牧志の平和通りに今年オープンしたお土産品店と、併設するアイスクリーム屋が観光客らに好評だ。店長の真栄田昭さん(75)と妻のよし子さん(70)夫婦2人の人柄に引き寄せられ、来店者の中には昭さんと記念写真を要望する人もいる。そんな時、昭さんは決まって「いいよ」と独特のハスキーボイスで応える。2人は県出身のお笑いコンビ「スリムクラブ」の真栄田賢さんの両親だ。

 スリムクラブのファンだけではなく両親2人の人柄が親しまれ、開店から数カ月でリピーターも訪れるほどだ。那覇の新たな観光スポットになる日も遠くはないかもしれない。

 2人は今年1月、平和通り沿いの店の一角に、ブルーシールを販売するアイスクリーム屋「ピン子の店」を開店した。隣接するお土産品店「いいもの探検隊」の運営も担っている。約10年前まで国際通りの飲食店で勤務していた2人。

 70代を迎えての新たなチャレンジに、よし子さんは「毎日が勉強。お客さんにいっぱい教えてもらっている」と元気はつらつ。「勝手にスマホがしゃべる」と電子化された最新のレジスターに悪戦苦闘しながら、店を切り盛りしている。

来店したスリムクラブの真栄田賢さん(左端)、内間政成さん(左から2人目)と芸人仲間=4月(ピン子の店提供)

 昭さんは優しい人柄と、息子の賢さんに似た独特のかすれ声で、来店客を沸かす。物まねが似ていると褒められれば、惜しみなく賢さんの持ちネタ「いいね」のサービスを連発する。店でシーサーの置物を購入した新婚旅行のカップルがいれば、帰り際、記念にと追加でシーサーの置物をプレゼントする明朗さだ。そのやりとりを見ていたよし子さんは、楽しそうに笑う。

 4月には沖縄国際映画祭で帰省した賢さんのほか、スリムクラブの相方・内間政成さんら芸人仲間が番組のロケで店を訪れた。店頭にはその写真が飾られ、「見てね」と来店客に番組告知を忘れない息子思いの両親。「この店で『買い物して良かった。旅のいい思い出になった』とお客さんに喜んでもらえる店にしたい。2人で、がんばっていきましょうね」とそろって顔を見合わせる。

 (高辻浩之)