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南城市長、議会で答えず セクハラ疑惑 議会後に質問した記者の背中を突き飛ばす 沖縄


南城市長、議会で答えず セクハラ疑惑 議会後に質問した記者の背中を突き飛ばす 沖縄 自身のセクハラ疑惑に関連した質疑で、副市長の答弁を見守る古謝景春南城市長(手前右)=18日、南城市議会
この記事を書いた人 Avatar photo 南 彰

 古謝景春南城市長のセクハラ疑惑を巡り、市が18日、第三者委員会の設置に応じる考えを示した。これまで設置を否定してきた古謝市長はこの日、市議会での質問に答えず、終了後には記者を突き飛ばしていらだちをぶつけた。

 この日始まった6月定例会の一般質問。野党・中立の2市議がセクハラ疑惑に関する見解を古謝市長に尋ねたが、當眞隆夫副市長らに任せて、古謝市長は答えなかった。

 本会議終了後、當眞副市長が第三者委設置方針を示したことを記者に問われると、古謝市長は「その通り」と答えた。

 しかし、市議会特別委が実施した職員アンケートに「市長からキスされた」という回答が複数あったことについて、「記憶にあるか」と尋ねられると、質問した本紙記者の背中を突き飛ばした。「暴行を振るったということでいいのか」と問われたが、そのまま市長室に入った。

 古謝市長はアンケート結果の一部が本紙報道で明らかになった後も、「今、セクハラ、パワハラ問題で新聞に掲載されておりますが、私は絶対やっておりません。それは皆さんにはっきり申し上げます」(2日の県議選関連の集会)と疑惑を否定している。

 職員アンケート結果は、一般質問終了後に開かれる20日の特別委で最終確認をして、市議会ホームページで公表される。このため、一般質問ではアンケート内容に基づいた詳しい質疑ができない見通しだ。

 18日の一般質問では、「市長からセクハラを受けた」と申告した元市長車運転手の女性に対し、第三者による調査もせずに業務委託契約を解除した市の対応が問われた。新垣郷太総務部長は女性から相談を受けた際の「記録はない」と繰り返した。ただ、昨年12月には当時の総務部長が「記録している」と説明している。このため、野党・中立の2市議は18日夕、市に記録の公開を請求した。 

(南彰)