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【6.23ドキュメント】戦後79年「慰霊の日」 祈りに包まれた沖縄


【6.23ドキュメント】戦後79年「慰霊の日」 祈りに包まれた沖縄 正午に黙とうする参列者ら=23日、糸満市摩文仁の平和祈念公園(喜瀨守昭撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 6時40分 前夜からの情報収集活動を終え、米海軍の無人偵察機MQ4トライトンが嘉手納基地に戻る

 7時20分 轟の壕を訪れた平和ガイドの井出佳代子さん(63)は「誰か来たときのために」と、持ってきたほうきで入り口の清掃を始める

 8時6分 糸満市摩文仁の平和の礎にやってきた90代女性は、刻まれた両親や集落の人たちの名前を見て涙ぐむ

礎に刻まれた両親や集落の人たちの名前を見て、当時を思い出して涙ぐむ佐久川富子さん(95)=23日午前8時6分、糸満市摩文仁の平和祈念公園(喜瀨守昭撮影)

 9時10分 恩納村安富祖の第二護郷隊之碑で地域の子どもらも交わり清掃活動。初めて参加した少女は「平和について勉強したいなと思った」

 10時10分 竹富町戦没者追悼式で、竹富中3年の藤井茉那佳さん(14)は「この悲劇を繰り返さない」と平和の詩を朗読

 10時16分 玉城デニー知事が沖縄戦没者墓苑を訪れ、手を合わせる

 10時49分 岸田文雄首相、自見英子沖縄担当相が沖縄戦没者墓苑に到着

 10時51分 岸田首相が沖縄戦没者墓苑で献花

 10時55分 平和の礎に、叔母3人と叔父の名前が今年、追加刻銘された浦添市の60代男性は「生きていた証を残せた。97歳になる母がとても喜んでいる」

平和の礎に追加刻銘された叔母ら4人の名前を示す宜野座富夫さん=23日

 11時 那覇市識名の南洋群島戦没者慰霊碑で南洋群島帰還者会の上運天賢盛会長があいさつ。「軍はデマを流し住民を盾にし守らなかった。サイパンが陥落した時点でなぜ日本は降伏しなかったのか」

 11時30分 平和行進団がひめゆりの塔前から約4キロの距離を歩き、糸満市摩文仁の平和祈念公園に到着

平和を祈りつつ歩みを進める参加者=23日、糸満市

 12時 県内各地で黙とう。式典で玉城知事が「平和に向けた絶え間ない努力を続けましょう」と宣言。積徳高等女学校慰霊の碑がある那覇市の大典寺では鐘の音が響く

 14時30分 糸満市山城の開南健児之塔の慰霊祭で、参加者が「月桃」を合唱

 15時 糸満市伊原のひめゆり平和祈念資料館に置かれた祭壇には多くの花が供えられる

 15時12分 八重山戦争マラリア慰霊之碑前で、南十字星合唱団の少年少女らが歌う鎮魂歌が響き渡る

八重山戦争マラリア犠牲者慰霊之碑で手を合わせる参列者=23日、石垣市