昨年12月に発生した米軍嘉手納基地所属の米空軍兵長の男(25)による少女誘拐暴行事件について、池田竹州副知事は27日、県庁に事件の説明に訪れた嘉手納基地の第18航空団司令官のニコラス・エバンス准将、在沖米国総領事館のマシュー・ドルボ総領事に直接抗議した。
池田副知事は「断じて許すことはできず、強い憤りを覚える」などと述べ、被害者への謝罪や補償を求める抗議文を手渡した。エバンス准将から直接謝罪する言葉はなかった。
事件を受け、県内では各自治体議会や市民団体から抗議の声が広がっている。27日までに4市村議会が抗議決議、意見書を可決。県議会も意見書を出す方向で議論を進めている。
エバンス准将は「この件に深い懸念を持っており、皆さんにご心配をお掛けしていることを遺憾に思う」と話した。
池田副知事は「米軍兵士によるこのような非人間的で卑劣な犯罪は、女性の人権を蹂躙(じゅうりん)する重大かつ悪質なもので断じて許すことはできず、強い憤りを覚える。基地と隣り合わせの生活を余儀なくされている県民に強い不安を与えるものだ」とする玉城デニー知事名の抗議文を読み上げ2氏に手渡した。
(沖田有吾)